承認ワークフロー
マスターデータの変更に承認プロセスを組み込むことで、データの品質を保ち、統制を強化できます。
📋 概要
承認ワークフロー機能では、マスター定義ごとに承認者を指定し、データの作成・更新・削除に承認プロセスを適用できます。
主な特徴
- 操作ごとの承認設定: 作成・更新・削除それぞれに承認の要否を設定可能
- 承認者の柔軟な指定: マスター定義ごとに承認者を個別に指定
- 申請から承認までの一元管理: 申請者と承認者が同じ画面で状況を確認
- 変更内容の可視化: 承認前に変更の詳細を確認可能
🚀 承認設定の方法
1. マスター定義で承認を有効化
-
マスター定義の編集画面を開く
- ダッシュボード → マスター定義 → 対象の定義を選択
- 「編集」ボタンをクリック
-
承認設定セクションで設定
- 新規作成時に承認を要求: データの新規作成に承認が必要な場合にON
- 更新時に承認を要求: データの更新に承認が必要な場合にON
- 削除時に承認を要求: データの削除に承認が必要な場合にON
-
承認者を選択
- 承認者リストから1人以上のユーザーを選択
- 複数の承認者を指定できます(いずれか1人が承認すればOK)
-
確認者を選択(任意)
- 承認結果を通知したいユーザーを選択
- 確認者は承認権限を持たないが、承認/却下された際に通知を受け取る
- 部門長やコンプライアンス担当など、結果を把握しておくべき関係者を指定
-
保存
- 設定を保存すると、以降の操作に承認フローが適用されます
承認設定の例
パターン1: 新規作成のみ承認が必要
✓ 新規作成時に承認を要求
□ 更新時に承認を要求
□ 削除時に承認を要求
承認者: 田中太郎、鈴木花子
→ 新しいデータの追加には承認が必要ですが、既存データの編集や削除は自由に行えます。
パターン2: 更新と削除のみ承認が必要
□ 新規作成時に承認を要求
✓ 更新時に承認を要求
✓ 削除時に承認を要求
承認者: 山田次郎
→ データの追加は自由ですが、変更や削除には承認が必要です。
パターン3: すべての操作に承認が必要
✓ 新規作成時に承認を要求
✓ 更新時に承認を要求
✓ 削除時に承認を要求
承認者: 佐藤一郎、田中太郎
→ すべてのデータ操作に承認が必要です(最も厳格な設定)。
📝 承認フローの流れ
申請者の操作
-
データを編集または作成
- マスターデータの新規作成、更新、削除を実行
-
承認リクエストが作成される
- 保存ボタンをクリックすると、承認リクエストが自動作成されます
- 成功メッセージ: 「承認リクエストが作成されました」
-
申請状況を確認
- ダッシュボード → 承認リクエスト
- 「自分の申請」フィルターで自分の申請のみを表示
- ステータス: 保留中 → 承認待ち
承認者の操作
-
承認リクエスト一覧を確認
- ダッシュボード → 承認リクエスト
- 「すべて」フィルターで全員の申請を表示
- ヘッダーの通知バッジで未承認件数を確認
-
変更内容を確認
- 「詳細」ボタンをクリックして変更内容を確認
- 新規作成: 作成されるデータの内容
- 更新: 変更前と変更後の差分
- 削除: 削除されるデータの内容
-
承認または却下
- 承認する場合: 「承認」ボタンをクリック
- コメント(任意)を入力して「承認」
- データが即座に反映されます
- 却下する場合: 「却下」ボタンをクリック
- 却下理由を入力して「却下」
- 申請者に却下が通知されます
- 承認する場合: 「承認」ボタンをクリック
ステータスの遷移
| ステータス | 説明 | 次のアクション |
|---|---|---|
| 保留中 | 承認待ちの状態 | 承認者が承認/却下を実行 |
| 承認済み | 承認されてデータに反映済み | なし(完了) |
| 却下 | 却下されてデータ反映されず | 申請者が再申請(手動で再操作) |
👥 確認者機能
確認者とは?
確認者は、承認権限を持たないが、承認結果(承認/却下)の通知を受け取るユーザーです。
| 項目 | 承認者 | 確認者 |
|---|---|---|
| 承認/却下の権限 | ✅ あり | ❌ なし |
| 承認リクエストの通知 | ✅ 受け取る | ❌ 受け取らない |
| 承認結果の通知 | ❌ 受け取らない | ✅ 受け取る |
| 設定の必須性 | 必須(承認ワークフロー有効時) | 任意 |
確認者の活用シーン
シーン1: 部門長への情報共有
承認者: システム管理者
確認者: 各部門長
→ 部門長は承認権限を持たないが、承認結果を把握しておきたい
シーン2: 監査・コンプライアンス部門への通知
承認者: データ管理者
確認者: 監査部門、コンプライアンス担当
→ 重要なマスターデータの変更を監査部門に自動通知
シーン3: 関連部署への情報提供
承認者: 人事部
確認者: 経理部、総務部
→ 従業員マスターの変更を関連部署に通知
確認者の通知
確認者は以下の場合に通知を受け取ります:
- ✅ 承認時: 「〇〇マスターの変更が承認されました」
- ✅ 却下時: 「〇〇マスターの変更が却下されました」
通知には、マスタータイプ、操作内容、承認者名、コメントが含まれます。
🛡️ Admin ロールの特権
Admin ロールのユーザーは、承認設定があっても承認をスキップしてデータを直接保存できます。
- 緊急時の迅速な対応が可能
- 承認者が不在でもデータ操作を継続できる
- Admin の操作も変更履歴に記録されます
🔍 承認リクエストの詳細確認
詳細画面で確認できる情報
基本情報
- マスター種別: どのマスターに対する操作か
- 操作: 作成 / 更新 / 削除
- ステータス: 保留中 / 承認済み / 却下
- 申請日時: いつ申請されたか
- 申請者: 誰が申請したか
- 処理日時: いつ承認/却下されたか(処理済みの場合)
- 処理者: 誰が承認/却下したか(処理済みの場合)
変更内容
作成操作の場合:
{
"name": "新商品A",
"code": "PROD-001",
"price": 1980,
"category": "食品"
}
→ 作成される新しいデータの全内容が表示されます。
更新操作の場合:
変更前: 変更後:
{ {
"name": "商品A", "name": "商品A(改訂版)",
"price": 1000, "price": 1500,
"category": "食品" "category": "食品"
} }
→ 変更前と変更後を並べて表示し、どこが変わったかが一目瞭然です。
削除操作の場合:
{
"name": "旧商品B",
"code": "PROD-999",
"status": "廃止"
}
→ 削除されるデータの内容が表示されます。
⚠️ よくある質問
Q1. 承認者が全員退職した場合はどうなりますか?
A: データ保存時にエラーが表示されます。
エラーメッセージ:
承認者が無効になっています。管理者に連絡してマスター定義を修正してください。
対応方法:
- Admin ロールのユーザーがマスター定義を編集
- 新しい承認者を設定
- または承認設定を無効化
Q2. 自分で申請して自分で承認できますか?
A: 原則として自己承認は不可です。
ただし、以下の場合は例外的に許可されます:
- 承認者が申請者本人のみの場合(他に承認者がいない)
通常は、承認者を複数指定することで自己承認を防ぎます。
Q3. 却下された申請を再申請できますか?
A: はい、可能です。
却下された場合は、データは反映されていません。申請者が再度データを編集・保存することで、新しい承認リクエストが作成されます。
Q4. 承認待ちの間にマスター定義を変更したらどうなりますか?
A: 既存の承認リクエストはそのまま有効です。
ただし、承認時に最新のマスター定義のスキーマバリデーションが適用されます。スキーマが大幅に変わった場合は、承認時にエラーになる可能性があります。
Q5. 承認者は何人まで指定できますか?
A: 制限はありませんが、いずれか1人が承認すればOKです。
複数の承認者を指定した場合、最初に承認した人の判断でデータが反映されます。全員の承認が必要な「多段階承認」は現在サポートしていません。
Q6. 承認リクエストを取り消すことはできますか?
A: 現在、申請者による取り消し機能は提供していません。
却下が必要な場合は、承認者に連絡して却下してもらってください。
Q7. 過去の承認履歴を確認できますか?
A: はい、承認リクエスト一覧で確認できます。
- ステータスで「承認済み」または「却下」を選択
- 詳細ボタンで変更内容、承認者、承認日時、コメントを確認
- 無期限で履歴が保持されます
Q8. 確認者と承認者の違いは何ですか?
A: 確認者は承認権限を持たないが、承認結果の通知を受け取るユーザーです。
承認者:
- 承認リクエストの通知を受け取る
- 承認/却下を実行できる
- 承認結果の通知は受け取らない(自分が承認したため)
確認者:
- 承認リクエストの通知は受け取らない
- 承認/却下を実行できない
- 承認結果の通知を受け取る(情報共有のため)
Q9. 確認者だけを設定して、承認者を設定しないことはできますか?
A: いいえ、できません。
確認者は承認ワークフローの一部として機能するため、承認ワークフローを有効にした場合、承認者は最低1人必須です。
確認者は、承認者による承認/却下の結果を通知する役割のため、承認ワークフローなしでは意味を持ちません。
💡 活用のヒント
ヒント1: 重要度に応じて承認を使い分ける
- 売上に直結するデータ: すべての操作に承認を設定
- 参照用のマスター: 承認不要で運用
- 頻繁に更新されるデータ: 削除のみ承認を設定
ヒント2: 承認者は複数指定する
承認者が1人だけだと、その人が不在の時に業務が止まります。バックアップとして2〜3人の承認者を指定することをおすすめします。
ヒント3: 承認コメントを活用する
承認時に「問題なし」などの簡単なコメントを残すことで、後から承認の経緯を振り返ることができます。
ヒント4: 変更履歴と組み合わせる
承認ワークフローと変更履歴機能を組み合わせることで、「誰が」「いつ」「誰の承認で」変更したかの完全なトレーサビリティが実現します。
ヒント5: 確認者を活用して情報共有を効率化
承認権限は必要ないが、変更結果を知っておくべき関係者を確認者として設定しましょう。
効果的な使い方:
- 部門長: 自部門に関連するマスターの変更状況を把握
- 監査部門: コンプライアンス観点で変更履歴を監視
- 関連部署: 他部署の変更を自動通知で把握
メールやSlackでの個別連絡が不要になり、情報共有が自動化されます。
🔗 関連機能
- 変更履歴とバージョン管理 - 承認されたデータの変更履歴を確認
- RBAC(役割ベースアクセス制御) - 承認者に適切な権限を付与
- マスター定義の作成 - 承認設定を含むマスター定義の作成方法
📞 サポート
承認ワークフローに関する質問は、よくある質問をご覧いただくか、システム管理者にお問い合わせください。